ゆうべによんだ。

だれかに読んだ本のことをきいてもらいたくて。

2016-01-01から1年間の記事一覧

『魔女と思い出と赤い目をした女の子 サクラダリセット2』

『魔女と思い出と赤い目をした女の子 サクラダリセット2』 河野裕 新装版サクラダリセットシリーズ、2作品目。 今さらなのですが、奇しくも表紙イラストを担当されている方が『青の数学』シリーズと同じとろっちさんだったのですね。 青の数学 (新潮文庫nex)…

『美亜へ贈る真珠』〔新版〕

『美亜へ贈る真珠』〔新版〕 梶尾真治 梶尾真治さんによる、表題作『美亜へ贈る真珠』を含む8篇からなる短編集。 『クロノス・ジョウンターの伝説』(積んでる)だったり、「エマノンシリーズ」(気になってる)だったり、梶尾真治さんの作品は前々から読もう読…

『青の数学2 ユークリッド・エクスプローラー』

『青の数学2 ユークリッド・エクスプローラー』 王城夕紀 数学を題材にした紛れもない青春小説『青の数学』シリーズの2巻目にあたります。 shiyunn.hatenablog.com 身の回りの数字を記憶することができる主人公の栢山と、数学の問題を用いた決闘に様々な思い…

『凶器は壊れた黒の叫び』

『凶器は壊れた黒の叫び』 河野裕 『いなくなれ、群青』から始まる階段島シリーズ4作目。 刊行前に『凶器は壊れた黒の叫び』というタイトルや書影が発表された際に、「凶器」や「壊れた」という言葉や、装幀イラストの堀さんの表情から、もしかしたら傷つく…

『猫と幽霊と日曜日の革命 サクラダリセット1』

『猫と幽霊と日曜日の革命 サクラダリセット1』 河野裕 大好きなシリーズ作品が角川文庫にて装いを新たに刊行されるということで。 既にスニーカー文庫から出ているサクラダリセットシリーズを読んでいるのですが、もう一度お話を通してお気に入りの言葉をひ…

『桜風堂ものがたり』

『桜風堂ものがたり』 村山早紀 村山早紀さんによる、ある一冊の文庫作品と書店をめぐるものがたり。 直近の作品ということもあってか、村山早紀さんの『ルリユール』の印象が強く残っていて、今回も本にまつわるものがたりということで、こうして手に取るの…

『恋する寄生虫』

『恋する寄生虫』 三秋縋 私の好きな作家のひとりである三秋縋さんの作品。 ある程度の時期を経て今まで好きな作品の雰囲気というのは変化してきたのですが、未だに、三秋縋さん、河野裕さん、白川三兎さんの作品の作り出す雰囲気に心がとらわれたままです。…

『校閲ガール』

『校閲ガール』 宮木あや子 ドラマ放送の少し前に文庫化した『校閲ガール』。 もちろんドラマ化で話題になる前から知っていたのですが、文庫待ちしていた作品のひとつです。 『書店ガール』に始まり、この出版業界ガールズのお話、とても気になっているので…

『R.O.D』

『R.O.D』 倉田英之 つい先日、10年振りの新刊が刊行された今シリーズ。 以前に気になって調べたことがあったのですが、その時は既に手近な書店には並んでおらず泣く泣く断念。 今回、合わせて既刊も新たに増刷されたという事で読んでみました。 READ OR DIE…

『マツリカ・マハリタ』

『マツリカ・マハリタ』 相沢沙呼 相沢沙呼さんの「マツリカ」シリーズ2作目。 こちらから読んでも話の大筋の内容は理解できると思いますが、前作のことを踏まえた描写がいくつか登場するので、1作目にあたる『マツリカ・マジョルカ』から読むことをお勧め…

『クリュセの魚』

『クリュセの魚』 東浩紀 文庫化を密かに待っていた作品のひとつ。 この世界では既に日本の地球は滅びてしまっており、火星にも多くの人が住んでいる。 日本人の末裔であり、火星に暮らす葦船彰人はある日、大島麻理沙と出会い恋に落ちる。 一方、人間の文明…

『いつかの空、君との魔法』

『いつかの空、君との魔法』 藤宮カズキ 書店でぴかぴか光る帯と素敵な表紙に夜光虫みたいに引き寄せられて手に取った作品。 そんな気軽に手に取った作品なのですが、世界観が私の好み過ぎてたまらない。 ……いつまで空とか魔法とか、そういうものに心ときめ…

『トランプソルジャーズ 名探偵三途川理 vs アンフェア女王』

『トランプソルジャーズ 名探偵三途川理 vs アンフェア女王』 森川智喜 講談社タイガより名探偵三途川理シリーズ。 shiyunn.hatenablog.com ちょっとした設定を独特にひねってミステリーに仕立て上げる物語なのですが、私の中では、主人公のあくの強さがすご…

『向日葵ちゃん追跡する』

『向日葵ちゃん追跡する』 友井羊 新潮文庫nex作品から出ている友井羊さんの作品。 私にとっては、『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん』シリーズ以来の作品になります。 まず、この表紙の遠田志帆さんのキュートなイラストと、『向日葵ちゃん追跡する』という…

今年もまたナツヨムの季節が来たね。【夏の文庫フェア ナツヨム2016】

出版社や取次、書店など本に関わる仕事を人たちが、毎年決められたテーマに沿って選書する夏の文庫フェア、ナツヨム。 北は北海道から、南は沖縄まで。全国の書店で開催されていて、手書きの帯についつい目を奪われてしまいます。 ――なんて記事を寝かせてい…

『七日目は夏への扉』

『七日目は夏への扉』 にかいどう青 翻訳家を生業としている主人公の朱音は、学生時代の恋人の死に目に会う夢を見る。 その後、彼女は友人から夢に出てきた元恋人が亡くなったこと、そして自殺の疑いがあることを電話で告げられる。 彼が亡くなった火曜日を…

『青の数学』

『青の数学』 王城夕紀 新潮文庫nexから刊行されているこちらの作品を読んだのですが、タイトルや表紙の雰囲気から静かな小説かと思いきや熱い夏が描かれていて、スポーツ小説を読んでいる時みたいに登場人物たちの息遣いが聞こえてきそうなくらい。 主人公…

『渦森今日子は宇宙に期待しない。』

『渦森今日子は宇宙に期待しない。』 最果タヒ 新潮文庫nexの、最果タヒさんの、小説。 主人公の女子高生、渦森今日子は宇宙人。 どちらかと言えば、表も裏も女子高生なのだけれどそういえば宇宙人でした、という感じの。 同級生の友達と会話するのはすごく…

『島はぼくらと』

『島はぼくらと』 辻村深月 久しぶりに読んだような気がします、辻村深月さんの作品。 私が読書が好きだ、と自覚し始めた頃にざくざくと読んでいたので、きっと「懐かしい」の意味合いを多分に含む「久しぶり」、です。 前回読んだ時からどれだけ実際に時間…

『近すぎる彼らの、十七歳の遠い関係』

『近すぎる彼らの、十七歳の遠い関係』 久遠侑 ファミ通文庫より刊行されている作品。 こちらの2016年上半期ランキング含め、様々なところで評判になっているのを目にし、気になっていたので。 主人公の男子高校生、坂本健一は、母と2人で暮らす家にて、同…

『屋根裏の美少年』

『屋根裏の美少年』 西尾維新 美学、美声、美脚、美食、美術のずば抜けた個性を持ったあくの強い5人の美少年に、驚異的な視力を持った「美観のマユミ」こと瞳島眉美(どうじままゆみ)が振り回される、美少年探偵団シリーズ、3作目。 探偵団事務所として利…

『にじゅうよんのひとみ』

『にじゅうよんのひとみ』 吉田恵里香 loundrawさんのイラストだ、と思い店頭で手に取り、ぱらぱらと。 表紙の折り返しにある「私、去年の誕生日と、何が変わったのかな」という一節と、目次にある章タイトルの小気味良さに心撃ち抜かれて今に至る。 「捨て…

『初恋は坂道の先へ』

『初恋は坂道の先へ』 藤石波矢 藤石波矢さんのデビュー作品。 『昨日の君は、僕だけの君だった』で心打ちぬかれて以来、藤石波矢さんの作品行脚していたのですが、この作品を持ってひと区切り。 こちらは「本の物語」大賞受賞作なのですが、以前読んだ『神…

『文句の付けようがないラブコメ 2』

『文句の付けようがないラブコメ 2』 鈴木大輔 身を挺して世界の崩壊を食い止める神鳴沢セカイと、彼女を苦しみから救い出したい霧島優樹の物語。 前回の終わりから世界は新しく生まれ変わり、2人で交わした約束も優樹の救い出してやるという決意も何もか…

『ブックマートの金狼』

『ブックマートの金狼』 杉井光 ノベルゼロの刊行ラインナップの中で、私が手にした2冊、のうちのひとつがこちら。 もうひとつの『インスタント・マギ』は、魔法が存在するという設定に惹かれて買ったのですが、こちらも書店員が主人公の物語、ということで…

『15歳、終わらない3分間』

『15歳、終わらない3分間』 八谷紬 つい先日創刊されたと思えば、色々な書店にて展開されるのを見かけるようになって、今やレーベル名だけで私の財布を脅かす存在になりつつスターツ出版文庫。 『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』や『君の膵臓をたべた…

『青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない』

『青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない』 鴨志田一 ※今までのお話含め内容に触れています。ネタバレを避けたい方はご注意ください。 シリーズ3作目。 表紙のイラストにもなっているロジカルウィッチこと、双葉理央をめぐる物語。 双葉が叶わない恋心…

『ボタニカル』

『ボタニカル』 有間カオル 以前にコメントでおすすめしていただいた『魔法使いのハーブティー』。 shiyunn.hatenablog.com その作品で登場した種々のハーブティーがもたらすあたたかい雰囲気にすっかり魅せられ、そのままの流れでこちらも読んでみることに…

『道然寺さんの双子探偵』

『道然寺さんの双子探偵』 岡崎琢磨 『珈琲店タレーランの事件簿』シリーズで有名な岡崎琢磨さんの作品。 記事に残してはいないのですが、タレーランシリーズはすべて読みました。 すぐに色々な物に感化されてしまう私の脳内の「死ぬまでにやりたい細やかな…

『星空ロック』

『星空ロック』 那須田淳 それこそ、今のように本が好きになる前に那須田淳さんの『一億百万光年先に住むウサギ』を読んだ記憶があり、細かい内容は覚えていないのですが、当時からずっとタイトルと著者名はずっと覚えていて、書店で那須田淳さんの名前を久…