『おまえのすべてが燃え上がる』

『おまえのすべてが燃え上がる』竹宮ゆゆこ『知らない映画のサントラを聴く』『砕け散るところを見せてあげる』に続いて私にとって３作品目の竹宮ゆゆこ作品となる今作。率直に言うと今回の『おまえのすべてが燃え上がる』が群を抜いて好みでした。それど…

2017-05-29

『君に出会えた４％の奇跡』

感想

『君に出会えた４％の奇跡』広瀬未衣 ※ネタバレを含んでいます。未読の方はご注意ください。あらすじ結婚式を間近に控え、数年ぶりに京都に帰った灯里は、自宅で昔の日記帳を見つける。その日記には、虫に食われたように、不自然に1人の名前が抜け落ちて…

2017-05-28

『そして、アリスはいなくなった』

感想集英社オレンジ文庫

『そして、アリスはいなくなった』ひずき優 ※当感想記事はネタバレを含んでいます。未読の方はご注意ください。織川制吾さんの『先生、原稿まだですか！』を手に取る際に、同じく集英社オレンジ文庫の新刊として面陳されているのが目に入ったのがきっかけ…

2017-05-27

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 12』

感想 GA文庫大森藤ノ

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 12』大森藤ノ ※以下にネタバレを含んでいます。未読の方はご注意ください。「ダンまち」シリーズ12作目。いきなりですが、この巻、ものすごく面白くて本当に一気読みでした......。『異端児』編が…

2017-05-25

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 11』

感想 GA文庫大森藤ノ

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 11』大森藤ノ ※既刊含め内容に触れている部分があります。ネタバレを避けたい方や未読の方はご注意ください。「ダンまち」シリーズ11作目。人語を操るモンスター『異端児』を巡る物語も、今回でよ…

2017-05-24

『先生、原稿まだですか！　新米編集者、ベストセラーを作る』

感想集英社オレンジ文庫織川制吾

『先生、原稿まだですか！新米編集者、ベストセラーを作る』織川制吾以前に今作と同じく集英社オレンジ文庫から刊行されている織川制吾さんの『ストロベリアル・デリバリー』心撃ち抜かれ、今度は本にまつわる物語が刊行されるということで、これは読まね…

2017-05-21

『天使は奇跡を希う』

感想文春文庫七月隆文

『天使は奇跡を希う』七月隆文『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』で著名の七月隆文さんの作品。表紙イラストを担当されているのは、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『君の名は。』のキャラクターデザインなどを手がけている田中将賀さ…

2017-05-20

『アンデッドガール・マーダーファルス２』

感想講談社タイガ青崎有吾

『アンデッドガール・マーダーファルス２』青崎有吾講談社タイガより刊行されている、シリーズ２作目。青崎有吾さんと言えば、『体育館の殺人』に始まるミステリシリーズも評判ですが（まだ読めてない......）、今回は完全にバトルものだよ、これは！あ…

2017-05-19

『少年Nのいない世界 02』

感想講談社タイガ石川宏千花

『少年Nのいない世界 02』石川宏千花講談社YAにて刊行されている『少年Nの長い長い旅』と連なる「少年N」シリーズ。「長い旅」では異世界に飛ばされた野依を主人公とした冒険活劇として描かれているのに対し、その５年後を描いた「いない世界」シリーズで…

2017-05-17

『人魚姫　探偵グリムの手稿』

感想徳間文庫北山猛邦

『人魚姫探偵グリムの手稿』北山猛邦北山猛邦さんによる近代ヨーロッパを舞台にした幻想的なミステリ。タイトルからも分かる通り、魔法や人魚が存在する世界で、主人公のハンス・クリスチャン・アンデルセンは助手役として、王子殺害の真相を探偵役のグ…

2017-05-15

『セイジャの式日』

感想メディアワークス文庫柴村仁

『セイジャの式日』柴村仁『プシュケの涙』『ハイドラの告白』に続く、”変人”由良を取り巻く人々を描いた物語――通称由良シリーズ３作目。 ※以下、前作までの内容も踏まえた上で思ったことを書いています。シリーズ未読の方はご注意ください。今までと同じ…

2017-05-14

『ディリュージョン社の提供でお送りします』

感想講談社タイガ

『ディリュ―ジョン社の提供でお送りします』はやみねかおる私の中ではやみねかおるさんと言えば、やっぱり「名探偵夢水清志郎」シリーズ。とはいえ、著者の名前は知っているものの、はやみね作品に数多く触れてきたというわけではない私。そのことを「あ…

2017-05-11

『読者と主人公と二人のこれから』

感想電撃文庫

『読者ぼくと主人公かのじょと二人のこれから』岬鷺宮以前に表紙の雰囲気に惹かれて読んだ『失恋探偵の調査ノート』以来の岬鷺宮さんの作品。失恋探偵の調査ノート ~放課後の探偵と迷える見習い助手~ (メディアワークス文庫) 作者: 岬鷺宮出版社/メーカ…

2017-05-10

『僕らの空は群青色』

感想スターツ出版文庫

『僕らの空は群青色』砂川雨路河野裕さんの『いなくなれ、群青』がとてつもなくすきな私。タイトルに「群青」という単語が入っているという、至極単純な理由で気になっていたところ、Twitterでの他の方の感想を見かけ、今が好機と言わんばかりの勢いで手…

2017-05-07

『ハイドラの告白』

感想メディアワークス文庫柴村仁

『ハイドラの告白』柴村仁『プシュケの涙』に続く、シリーズ２作品目。シリーズと言っても完全な続き物というわけではなく、いわゆる後日談のような形で前作の登場人物のその後をうかがい知ることができるというものでした。前回の感想はこちら。 shiyun…

2017-05-05

『ifの悲劇』

感想角川文庫浦賀和宏

『ifの悲劇』浦賀和弘 ifの悲劇 (角川文庫) 作者: 浦賀和宏出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店発売日: 2017/04/25 メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る浦賀和弘さんの作品にしてはページ数が少なくさくっと読めそうだったので、気軽にペー…

2017-05-03

『八月の終わりは、きっと世界の終わりに似ている。』

感想メディアワークス文庫天沢夏月

『八月の終わりは、きっと世界の終わりに似ている。』天沢夏月私としては『拝啓、十年後の君へ。』以来の天沢夏月さんの作品。 shiyunn.hatenablog.com 「夏の終わり」ではなくて、「八月の終わり」というところが本当によい。自身の高校生時代の夏休みを…

2017-05-01

『神さまのビオトープ』