ゆうべによんだ。

だれかに読んだ本のことをきいてもらいたくて。

2016-01-01から1年間の記事一覧

『十五歳の課外授業』

『十五歳の課外授業』 白河三兎 「今いちばんすきな作家さんを教えて」 と訊かれたらとしたら、間違いなく候補に入る白河三兎さんの作品。 ブログで他の作品については何回か言及したことがあるみたいですが、こうしていつもみたいに感想を書くのは初めてみ…

『樫乃木美大の奇妙な住人』

『樫乃木美大の奇妙な住人 長原あざみ、最初の事件』 柳瀬みちる 書店で見かけてふと気になって手に取った作品。びっくりするくらい読みやすくて、あっという間にぺろりと平らげてしまいました。著者の方にとってこの作品がデビュー作とは思えない程、馴染み…

『愛の夢とか』

『愛の夢とか』 川上未映子 私にとって以前に『すべて真夜中の恋人たち』を読んで以来になる、川上未映子さんの短編集。 静かで孤独でどこか内向的な雰囲気が印象に残る7篇の小説。 何気ない日常の中の「冴えなさ」が織り込まれていて、ふとその文章を指で撫…

『大正箱娘』

『大正箱娘 見習い記者と謎解き姫』 紅玉いづき 講談社タイガから出ている紅玉いづきさんの作品。大きく息を吸って、深く深くのんびりとたゆたいながら読むような、そんな雰囲気の作品でした。主人公の目や手足を通して、ゆっくりと作中の時代、風景に溶け込…

『ワスレロモノ 名探偵三途川理 vs 思い出泥棒』

『ワスレロモノ 名探偵三途川理 vs 思い出泥棒』 森川智喜 講談社文庫から刊行されていた名探偵三途川理シリーズが講談社タイガにお引越し。 通算でシリーズ4作目になります。 世界観が同じ、というだけでお話の直接的な繋がりはないので、この作品を読んで…

『インスタント・マギ』

『インスタント・マギ』 青木潤太朗 少し気になっていた、KADOKAWAが立ち上げたレーベル、ノベルゼロの創刊ラインナップのひとつ。上記の画像では表紙にアニメキャラクターのようなイラストが付いているように見えますが、イラストは大きめの帯に描かれてい…

『神さまのいる書店 まほろばの夏』

『神さまのいる書店 まほろばの夏』 三萩せんや 本屋でふわっと目に入ったのがきっかけでした。 ぼんやりと著者の方の名前に見覚えがある……と思ったら、GA文庫から『一刀両断のアンバー・キス』という作品を出しているようで、ライトノベルの棚で見かけたの…

『シャーロック・ノートⅡ  試験と古典と探偵殺し』

『シャーロック・ノートⅡ 試験と古典と探偵殺し』 円居挽 新潮文庫nexから刊行されているシリーズ2作目。 相変わらず片山若子さんの装丁イラストが好みどんぴしゃでたまらない……。 shiyunn.hatenablog.com 前作に増して今回のお話、めちゃくちゃわくわくしま…

『昨日の君は、僕だけの君だった』

『昨日の君は、僕だけの君だった』 藤石波矢 講談社タイガの刊行予定の中に名前を見つけて、どんな作品を書くのか気になったので手に取ってみました。 今回の装丁イラストが『君の膵臓をたべたい』等のイラストも担当されているloundrawさんという点も手に取…

『マツリカ・マジョルカ』

『マツリカ・マジョルカ』 相沢沙呼 相沢沙呼さんの「マツリカ」シリーズ第1作。 相沢沙呼さんの作品については、過去の新潮文庫nexの記事(新潮文庫nex総選挙とこっそり推したい選外作品。 - ゆうべによんだ。)で触れたことがあるのですが、こうして作品の感…

『三軒茶屋星座館 1 冬のオリオン』

『三軒茶屋星座館 1 冬のオリオン』 柴崎竜人 インターネット上や書店で見かけ、気になっていた1冊。バーカウンターを兼ね備えた小さなプラネタリウムが舞台の物語。そんな三軒茶屋星座館を営む和馬のもとに弟の創馬が10年ぶりに小学生の娘の月子を連れてふ…

『また、同じ夢を見ていた』

『また、同じ夢を見ていた』 住野よる 現在『君の膵臓をたべたい』が本屋大賞の候補作にノミネートされている、住野よるさんの2作品目。以前、『君の膵臓をたべたい』について感想を書かせていただきましたが、その記事に足を運んでくださる方が絶えずたくさ…

『踊る人形』

『踊る人形』 森川智喜 名探偵、三途川理シリーズの3作目。 このシリーズお気に入りのひとつで、今月の文庫化に続き、来月には講談社タイガから最新作が出るということでわくわくが止まらないです。 書店のPOPには「ひねくれミステリ」と書かれていて、ふふ…

『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 今日を迎えるためのポタージュ』

『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 今日を迎えるためのポタージュ』 友井羊 スープ屋しずくに足を運ぶお客さん達のちょっとした謎を解いていく連作短編集。 スープ屋しずくの謎解き朝ごはん、シリーズ2作品目。 前回の感想はこちら。 shiyunn.hatenablog.com…

『ただし少女はレベル99』

『ただし少女はレベル99』 汀こるもの 前々から気になっていたものの、なんとなく見送りにしていた作品。先日書店に出向いた時に、シリーズ最新作発売ということもあってか面陳されていたのが目に入りました。「意識して表紙見たことなかったけれど、よく見…

『灰と幻想のグリムガル level.4』

『灰と幻想のグリムガル level.4 導き導かれし者たち』 十文字青 ※前巻含め内容に触れています。ネタバレを避けたい方、未読の方はご注意ください。灰と幻想のグリムガル、4作目。兎にも角にも3巻の終わり方が不穏でモグゾーの安否が気になって気になって仕…

『エチュード春一番』

『エチュード春一番 第一曲 子犬のプレリュード』 荻原規子 「勾玉三部作」や「西の善き魔女」、「RDG レッドデータガール」で有名な荻原規子さんの講談社タイガ作品。荻原規子さんの作品を読むのは今回が初めてになります。こうしていろんな作家さんの作品…

『ルリユール』

『ルリユール』 村山早紀 村山早紀さんの『ルリユール』ということで、きっと素敵な物語に違いないと、居ても立っても居られず単行本を手に取ってしまいました。 ルリユールという名の職業 「ルリユール」という言葉を初めて私が知ったのは、絵本の古本屋さ…

『灰と幻想のグリムガル level.3』

『灰と幻想のグリムガル level.3 思い通りに行かないのが世の中だと割り切るしかなくても』 十文字青 ※前巻までの内容含めネタバレ有りで感想を書いています。ネタバレを避けたい方、未読の方はご注意ください。灰と幻想のグリムガル、3作目。本を開くとキャ…

『ケーキ王子の名推理』

『ケーキ王子の名推理』 七月隆文 『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』で大きく話題になった七月隆文さんの作品。 『君にさよならを言わない』に続き、七月さんの作品を読むのはこれで3作品目になります。 そして、今回の装丁イラストは『orange―オレン…

『ブランコ乗りのサン=テグジュペリ』

『ブランコ乗りのサン=テグジュペリ』 紅玉いづき 単行本として刊行された時から気になって気になって仕方がなかったこの作品。文庫化した折にようやく読みました。『ブランコ乗りのサン=テグジュペリ』もうタイトルのリズムも、サン=テグジュペリが入ってい…

『灰と幻想のグリムガル level.2』

『灰と幻想のグリムガル level.2 大切じゃないものなんか、ない。』 十文字青 ※前回までの内容含め、本編の内容に触れています。ネタバレを避けたい方、未読の方はご注意ください。灰と幻想のグリムガル、2作目。お調子者のランタの掘り下げと、メリイの過去…

『灰と幻想のグリムガル level.1』

『灰と幻想のグリムガル level.1 ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ』 十文字青 2016年1月からアニメが放送されているこちらの作品。ニコニコ動画にて第1話、第2話と視聴したのですが、キャラクターや彼らの住む世界の色の雰囲気、作品を通してお話が着実に進…

『カタナなでしこ』

『カタナなでしこ』 榊一郎 榊一郎さんの作品を読むのは今回が初めてで、この作品を手に取るまであまり聞き馴染みがなかったのですが、主な著作に『神曲奏ポリフォニカ』や『アウトブレイク・カンパニー』等、名前を聞いたことある作品がずらり。 いつか読め…

『雨の日も神様と相撲を』

『雨の日も神様と相撲を』 城平京 『絶園のテンペスト』の原作や『虚構推理』等で名前は見かけたことのあった城平京さんですが、今回始めて作品を読みました。まずひとこと。これ、すっごく、面白かったです。何回声に出して笑ったかわからないくらい……。作…

『魔法の色を知っているか?』

『魔法の色を知っているか?』 森博嗣 前巻までの内容に触れて感想を書いています。未読の方はご注意ください。講談社タイガから刊行されている『彼女は一人で歩くのか?』に引き続きWシリーズ2作目。シンポジウムのため、チベットのナクチュに向かうことに…

『異端審問ラボ 魔女の事件簿 1』

『異端審問ラボ 魔女の事件簿 1』 高里椎奈 高里椎奈さんの作品、初読み。舞台は、言語が統一され、食事もカプセル型の錠剤によるという、人間が生きるためにシンプルにシステム化されたような未来。あらゆる「無駄」や「雑音」から守られた無機質な世界。そ…

『アンデッドガール・マーダーファルス 1』

『アンデッドガール・マーダーファルス 1』 青崎有吾 ※ミステリの結末の言及は避けていますが、内容に少し触れています。ネタバレを避けたい方はご注意ください。 『体育館の殺人』を読みたいと常々思いながらもなかなか読めていない平成のクイーンこと、青…

げみ個展「雨の花束」に行ってきました。

今日は、東京アートコンプレックスセンターにて行われているげみさんの個展「雨の花束」(1/12-24)に行ってきました。 げみさんと言えば、今や毎月の小説の発売でそのイラストをみない月はないくらい多くの表紙を担当されている方。 書店で見かけると著者名や…

「Title」に行ってきました。

今日は東京・荻窪にある本屋さんTitleへ行ってきました。 前々から気になっていたのですが、つい先日オープンしたということで! オープンしました! 朝からたくさんのお客様に来て頂き、ありがとうございます。 pic.twitter.com/8o9AFlaCig— Title(タイト…