ゆうべによんだ。

だれかに読んだ本のことをきいてもらいたくて。

「Title」に行ってきました。

今日は東京・荻窪にある本屋さんTitleへ行ってきました。

前々から気になっていたのですが、つい先日オープンしたということで!

 

 
 

 

(この看板のデザインから色やサイズ感まで趣味にどんぴしゃすぎて、愛らしくてたまらない......)

 

 
荻窪駅北口から出て大きな通りを左に少し歩いくとお店が見えてきます。
 
足を踏み入れると、いろいろと新しい匂いと木の匂いが混ざって、なんだかしゃきっとする。
私が小動物だったら、耳がピン、と立っていたと思う。
それから、猫がおもしろいものを見つけた時にするまなざし。
 
オープンしたばかり、ということもあって、お店の中はお客さんが多く、お店に挨拶に来た出版関係の方々もちらほら。
左手の棚には料理のレシピ本や児童書などが、右手の棚にはデザインや人文書や文芸単行本などがずらり。
真ん中の固定された可動式の棚には、文庫本がぎっしり。
よく見てみると小物雑貨もちらり。
いちばん奥にはカフェのカウンター。
祖父母の家のような軋む急勾配の階段を上がった先は真っ白なギャラリースペース。
 
 
 
お店の中をぐるりと一周歩く“だけ”ならば、5分もいらないくらいの、小さな本屋さん。
物珍しい本ばかりが並べられているわけでもなく、かといって大型書店のようになんでも揃っているわけでもない。
 
 
お店の雰囲気と、Twitterで言及されていた最果タヒさんの『死んでしまう系のぼくらに』のサイン本を見ておこうというくらいの軽い気持ちで足を運んだのですが、棚に並べられていた最果タヒさんの作品を見てぞくっとしました。
 

 

死んでしまう系のぼくらに

死んでしまう系のぼくらに

 

 

 
『死んでしまう系のぼくらに』はもちろんのこと、
買おうかなと前々から迷っていた『かわいいだけじゃない私たちの、かわいいだけの平凡。』
見かけたら買おうと思っていた『グッドモーニング』
初めて目にする『星か獣になる季節』
 
普段詩歌の棚を注意深く歩かない私なので、きっと、大型書店であったならば、その気になって探そうとしなければ目にも入ってなかったと思います。
 
見つけようと思ったわけではないのに、目の届くところにときめく本が並んでいたことにちょっぴり感動しました。
 
 
 
そんな風に、大きな書店では足を運ばないようなジャンルの本や視界に入らないような本が、すぐ近くにぎゅっと集まっていました。
検索機にかけて地図とにらめっこしながら探すような本も、ちょっとした時間を潰すための本も、気になっていた本も、延々と歩き回らずともエスカレーターに乗らずとも両手を伸ばせば全部届く。
 
新刊書店と言っても、——例えば駅の構内のちょっとした書店のように——話題に上がるような売れ筋の書籍だけが前面に並べられているのではなく、きっと誰かにとってのときめく本がこの小さな本屋さんのどこかに必ずあると思うのです。
 ついつい思いがけない何かと出会うのを期待してしまう。
 
 
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ちゃっかりいくつか購入した私。
ブックカバーをかけてもらいました。
 
このスタンプ(?)欲しい......。
お客さんがたくさんいてゆっくりじっくり見られていないのでもしかしたら売られていたのかもしれませんが、お店の名前がTitleなだけに普通に使うことができそう......。 
もしあったら、毎日押すのに。
手帳とかノートとか、
壁とか床とか、
千円札とかかばんとか、
道行くサラリーマンの白いワイシャツとか、
ベビーカーで眠る赤ちゃんのおでことか。
遠くない未来、都内でスタンプ片手に嬉々と駆け回る人間がいたら、たぶん、私です。
「ブログ見ました」と声をかけていただいた方には特別に一回お好きなところにスタンプ押してあげます。


 
私の財布はときめきに応じて開くようになっているので、 こうしてまた世に罪深い書店が増えてしまいました。
 
 
 
 
 
まだ悠々とお店の棚を見て回るには少し狭く感じてしまうくらいにお客さんがたくさんいたので、のんびり見たい方はもう少し時間が経ってからのほうが良いかもしれません。
 
 
 
ホームページによるとイベントや古本市等々今後開催予定みたいなので、とても楽しみ。
 
 
 
 
 
今日感じた真新しさが馴染んで、お店が落ち着くコーヒーの匂いでいっぱいになった頃に、また行きたい。