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ゆうべによんだ。

だれかに読んだ本のことをきいてもらいたくて。

手書きの帯がずるい「ナツヨム2015」と、もしも私が選ぶなら。

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ラッコのキャラクターが印象的な、出版関係者が共通のテーマをもとに作品を選ぶナツヨム。

今年のテーマは「音」 。

各出版社が行っている夏の文庫フェアとはひと味違う観点で文庫本が集められていて、とにかくフェアの棚の前に立ってどんな作品が選ばれているのか見てみたくて、いつもお世話になっている大型書店の棚に並べられるのを今か今かと心待ちにしていました。

 

ナツヨムフェアの詳しい内容や開催店舗については下記のTwitterFacebookの公式アカウントにてお知らせしているみたいなので、是非足を運んでみてください!

 

 

 

 

◇「音」をテーマにあれこれ。

出版関係者、それこそ編集者さんから書店員さんまで、生業として本に携わる方たちが選んだということもあって、私の普段触れないような作品がたくさん含まれていてとても新鮮でした。
 
 
今年は「音」がテーマということもあって、音楽を題材にした小説が並んでいるところまではなんとなく想像できたのですが、詩や短歌、俳句作品もナツヨムフェアのラインナップに入っていてなるほど、と思わず。
 
他にも音を手掛かりにした推理小説や作家さんの文章の独特のリズムに目をつけて選ばれた作品もあって、棚眺めているだけでもとても幸せでした(笑)
 
 
 
 

手書きの帯がずるい。

そんな出版関係者が選んだ作品のすべてに手書きの推薦文を添えたナツヨムフェアの帯がついているのですが、手書き帯ってずるいですよね。
 
誰かがその作品を思って推薦文を書いているのだから、普通にどんな本も興味惹かれるし、そうなったらもう、読みたくなるじゃん、買うしかないじゃん。
 
 
 
 
書店名や自身の名前とともに推薦文が書かれているのですが、印字された帯に比べて手書きの文字ってすごくその人のあたたかみがあって、つい読んでしまいます。
 
 
本を選んだ人それぞれが、自分の選んだ作品を少しでも多くの人の手に取ってもらいたくて、多少なりとも頭を悩ませて推薦文を書いたと思うと。
 
 
……もともとミーハーというか手書きPOPにも弱くて、書店の手書きPOPに惹かれて読み始めた作品も数知れず。
 
 
 
実際ナツヨムフェアの文庫本もひとつひとつ手に取って帯の推薦文やあらすじを読んでいたら、どの作品も魅力的に思えてしまってどの本を購入しようかしばらく悩みました……。
 
 
苦渋の決断の末、直感でお持ち帰りすることに決めたのはこの4冊!
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どの著者さんの作品も今まで読んだことないので、読むのがとても楽しみ。
(読む順番、時期は積読本や気分と要相談……ら、来年の夏までには、か、必ず……なんとか、たぶん。)
 
 
 

◇もしも私が選ぶなら。

おこがましくも同じ「音」をテーマに作品を選ぶのならば。
……というより、「音」がテーマときいて思い浮かんだ本を数冊挙げてみようかな、と思います。
 
 
 

『オーデュボンの祈り』

 オーデュボンの祈り (新潮文庫)

 

伊坂幸太郎さんのデビュー作ですね。

 

主人公の伊藤が、江戸時代以来外部との関わりが遮断された孤島に行き着き、その島での不思議な人々や未来を見通す喋る案山子と出会う話。

 

不思議で閉鎖的で不完全なこの島に足りないものとは……。

 

 今さら私がここで挙げるまでもない作品なのかもしれませんね。伊坂作品には魅力的なキャラクターが多く登場するのですが、この作品に登場する喋る案山子の「優午」も私のお気に入りキャラクターの1人(?)です。

未来は神様のレシピで決まる。 

 

読んだことがある方なら、「音」でこの作品が浮かんだ私の気持ちがわかるはず……たぶん。  

 

 

 

サマータイム

 サマータイム (新潮文庫)

 

何年も前に読んだ佐藤多佳子さんの作品。

(読んだのがあまりにも昔なのでもしかしたら記憶違いがあるかもしれません、あしからず)

 

姉弟と片腕のない大人びた男の子、広一との出会いを描いた作品で、4編の連作短編で構成されています。

 ジャズピアニストの母をもつ広一が片腕でピアノを弾くシーンが印象に残っていて、音楽という意味合いでの「音」としてこの作品が思い浮かびました。 

 

その中でも表題作の『サマータイム』がすごくお気に入りです。

鬱屈としてしまいそうな状況を小学生の目線できらきらとした素直な感情を描いているのですが、3人でゼリーを食べるシーンがすごく爽やかで、これからの時期にもぴったりなのかも。 

 

 

 

『求愛瞳孔反射』

 求愛瞳孔反射 (河出文庫)

 

ナツヨムフェアにて詩歌作品が多く取り扱われていたのを受けて、私は穂村弘さんの『求愛瞳孔反射』を挙げたいと思います。

 

 紀伊国屋書店で行われたほんのまくらフェアでも、「あした世界が終わる日に一緒に過ごす人がいない」という書き出しで売り上げ1位に輝いたこちらの詩集。 

 

すべて恋愛にまつわる詩で構成されていて、きゅっとするものもあれば、あまりにもパワフルでどきり、としてしまうものも。

難しいこと考えずに、感覚で、これいいかも、と思える作品がいくつもあり、時々本棚から引っ張り出してはぱらぱらと読み返してしまいます。 

 

 

 

シューマンの指』

 シューマンの指 (講談社文庫)

 

奥泉光さんによるミステリ。

挙げた理由は言うまでもなく。

正直、この作品は好き嫌いがはっきり分かれてしまうかもしれないです。 

 

女子高生の死や指を失った天才ピアニストの永嶺修人の謎を追う傍ら、シューマンへの愛が倒錯的に語られます。クラシックに詳しい方なら、きっと入り込めるはず。

作品の雰囲気もどこか静かで森の奥深くにいるような、端っこで常に不安を感じさせるような。

 

前半部分は特にシューマンについてこんこんと語られているのでここで苦手意識を感じてしまう人もいるのかも。

物語の後半にかけて一気に展開し、最後には予期せぬ結末を迎えます。

 

……陳腐な言い回しですがあまり語りすぎるとネタバレになってしまいそうで。  

 読後感がイヤにもよもよするミステリ好きなそこのあなたはぜひ。

 

 

 

『演奏しない軽音部と4枚のCD』

 演奏しない軽音部と4枚のCD (ハヤカワ文庫 JA タ 13-1)

 

聴く専門の軽音部員と読む専門の文芸部員による、洋楽の知識をもとに日常の謎に挑む青春ミステリ。

 

  ひとまず、主人公の未來ちゃんの性格がかなり突き抜けているところは置いておいて(笑)

4枚同時再生が必要なCDの意味を探るため、軽音部室を訪れる場面から始まるこの作品、謎とその謎を解く鍵としての洋楽CDの使われ方がすごく好きです。

パワフルな文芸部員の未來と押しの弱い軽音部員の雪文のやり取りもコミカルで。

 

……というより、何度も言うように中々に境遇含め未來ちゃんのキャラクターが凄まじくて。

 

 こちらも洋楽の知識が出てくるものの、比較的読みやすくて密かに続き物出てくれないかなとも思っていたり。

 

 

 

 

◇最後に。

『さよならドビュッシー』から始まる「岬洋介シリーズ」よりもアクの強い話として『シューマンの指』、「ハルチカ」シリーズとは違った音楽青春ミステリとして『演奏しない軽音部と4枚のCD』を挙げてみました。 

 

本当はどんな読書家さんも知らないような隠し玉、みたいな作品をあげられたらよかったのだけれど、あまりにも私の引き出しが少なくてちょっぴり悲しい。

 

 

出版業界のまわし者、というわけではないですが、ナツヨムフェアしかり私が挙げた作品しかり、書店に出向いて自分の目でどんな作品か直感で選び取ってもらいたいな、と思います。 

 (肌に合わなくても責任取らないですよ、の意)

 

 

……そして積読本に苦しんでしまえばいい!   

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