ゆうべによんだ。

だれかに読んだ本のことをきいてもらいたくて。

『君と漕ぐ ながとろ高校カヌー部』

『君と漕ぐ ながとろ高校カヌー部』 武田綾乃 新潮文庫nexより、カヌー部に入部した少女たちがそれぞれの思いを胸に漕ぎだす青春部活小説。 初めてカヌーに乗る新鮮な喜びや、誰かとペアを組むということの難しさ、結果がタイムとして如実に現れるスポーツと…

『虚構推理短編集 岩永琴子の出現』

『虚構推理短編集 岩永琴子の出現』 城平京 原作小説をもとにコミカライズが展開され、つい先日アニメ化も発表された『虚構推理』。 kyokousuiri.jp 今回手に取ったのはその原作小説『虚構推理』の続編に位置する短編集。 それぞれが独立したお話で構成され…

『探偵は教室にいない』

『探偵は教室にいない』 川澄浩平 北海道の中学校に通う少年少女たちの日常をめぐるミステリ。 不安定な人間関係や幼く未熟であるがゆえのままならさが瑞々しく描かれた第28回鮎川哲也賞受賞作。 差出人不明のラブレターや突然合唱コンクールの伴奏者を固…

『朝比奈うさぎの謎解き錬愛術』

『朝比奈うさぎの謎解き錬愛術』 征木政宗 あらすじ 鳴かず飛ばずの探偵業を営む主人公の迅人。 自称の「もたれ体質」によって、何かと殺人現場に居合わせては疑いをもたれてしまう。 そんな迅人の窮地を救うのは、ストーカーとして彼を悩ます朝比奈うさぎ。…

『田嶋春にはなりたくない』

『田嶋春にはなりたくない』 白河三兎 今の私の愛して止まない作家のひとり、白河三兎。 今回の作品は奇抜なキャラクターを中心にめぐる日常の謎ミステリ。 決して自分を曲げない田嶋春に、いい意味で振り回されっぱなしだった一冊。 あらすじ どんな小さな…

ごはんにまつわる本の話がしたい。

今やひとつのジャンルとして書店で展開されることも珍しくない「ごはんもの」。 ここで私がひっそり素晴らしさを語るまでもなく、じゅうぶん人気と支持を得ているジャンルではあるけれど、私は私のすきなものについてただただ話がしたい。 ごはんにまつわる…

2018年によんだ、私の心に残る小説10選

いつかブログを更新しようと思い続けたままずるずると年末が来てしまった。 変わらず本は読み続ける一年だったので、いくつかブログで感想を書いたものもあればそうでないものもあるけれど今年の総括として今年のお気に入りの小説をまとめておきたい。 あま…

『あなたはここで、息ができるの?』

『あなたはここで、息ができるの?』 竹宮ゆゆこ あなたはここで、息ができるの? posted with ヨメレバ 竹宮 ゆゆこ 新潮社 2018-10-22 Amazon Kindle Twitterでこの作品のタイトルを見かけた時から気になっていた、竹宮ゆゆこさんの作品。 竹宮ゆゆこさんの…

『七月のテロメアが尽きるまで』

『七月のテロメアが尽きるまで』 天沢夏月 九月八月と続き、天沢夏月さんの「月」が入った一連の作品ということ、そしてタイトルの「テロメア」という単語に惹かれて。 まるで回数券のように細胞分裂を繰り返す度に短くなっていき、細胞の寿命を表すというテ…

『地下にうごめく星』

『地下にうごめく星』 渡辺優 shiyunn.hatenablog.com 以前、雰囲気に惹かれて手に取った『自由なサメと人間たちの夢』が私の中でスマッシュヒットで、今回の渡辺優さんの地下アイドルを題材にした作品もたまらず購入。 パワフルな『ラメルノエリキサ』や希…

『純真を歌え、トラヴィアータ』

『純真を歌え、トラヴィアータ』 古宮九時 オペラを題材にした小説。 主人公は、大きな失敗がもとでプロを志しながらも歌えなくなってしまった少女。 音大を辞め、普通大学へ入学し直した彼女はそこでオペラの自主公演を行うサークルと出会う。 純粋に楽しい…

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』 暁佳奈 京都アニメーションによるアニメ化も評判だった『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』。 今回私が手に取ったのは、その原作小説の外伝にあたる作品。 一部、アニメ化されたお話と重なる部分もあるのですが…