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ゆうべによんだ。

だれかに読んだ本のことをきいてもらいたくて。

『灰と幻想のグリムガル level.1』

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『灰と幻想のグリムガル level.1 ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ』  十文字青

灰と幻想のグリムガル level.1 ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ (オーバーラップ文庫)


2016年1月からアニメが放送されているこちらの作品。
ニコニコ動画にて第1話、第2話と視聴したのですが、キャラクターや彼らの住む世界の色の雰囲気、作品を通してお話が着実に進んでいきながらもどこか常にゆったりとした感じがとても好みでつい、原作にも手を伸ばしてしまいました。

戦闘シーンはさることながら、登場人物たちが食事をする場面や、夜に会話をする場面の等身大っぽさがたまらなくすきです。
もし将来的に画集が出るならば、手元に置いておきたい……。
特に街並みが柔らかく描かれていてじっくり眺めていたいくらい。

作品の雰囲気の他にも、作中の挿入歌やED、中でもOPがお気に入りで、ストリングスの部分がたまらないです。久しぶりにシングルCD購入しそうな勢い……。





舞台はまるでゲームに登場するような世界。
戦士や魔法使いなどの職業や、ギルドやクランなどの寄り合い、ゴブリンを始めとしたモンスター。
そんな中、主人公含め十数人の少年少女が過去の記憶を失った状態で目を覚ます。
明らかに現代からこのグリムガルにやってきたという手掛かりを読者に匂わせながらも、本人たちは違和感の正体を掴めずに自身の過去やここに至るまでの経緯もわからないままグリムガルでの生活を始めることになります。

各々が見習い義勇兵として別々の職業に就いて生活を続ける中、主人公のハルヒロたちのパーティー6人はグリムガルで最弱と言われるゴブリン1匹にさえ苦戦していた。

そこから特別な力が急に目覚めるでもなく、ラッキーなアイテムに恵まれるわけでもなく、必殺技をひた隠しにするわけでもなく6人は困窮しながらも地道にゆっくりと歩みを進めながら日常を生きていく。
その中での彼らの気持ちの動きの描かれ方が丁寧でした。


何気なくゲーム等で目の前に現れるモンスターをなぎ倒していくけれど、相手の命を奪うということの覚悟、モンスターも必死に抗おうとする点は、世界を生きる人やモンスターにより近い視点で描かれていました。








※以下、ネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。










その日暮らしのような生活を続けながらも日々成長して、金銭的に余裕が出始めたところに不幸が訪れた時には、あまりにも唐突過ぎて、そしてあまりにも早過ぎて驚きました。

今までパーティーを引っ張ってくれていたマナトを失い、他のパーティーメンバー全員がそれぞれその死に責任を感じながらも、生き抜く為にはマナトの代わりとなる神官を迎えなくてはならないという現実の非情さ。
きっとゲームであったならキャラクターを失ってしまった場合、その愛着から惜しみはするけれど気がつけば何気なく新しいキャラクターを迎え入れている。

マナトの死のあっけなさに対し、その死が色濃く影を落としていて、ハルヒロたちは間違いなく、彼らにとっての現実を生きているのだと感じました。


新たに迎えた神官のメリイも当初、ハルヒロたちとは大きく距離を取り、馴染もうとはしなかったものの、最終的には同じ方向を向こうと手を取り合うことができて少しほっとしました。

それに至るまでの、ハルヒロと狩人のユメとのやり取りが今回のお話の中でいちばんのお気に入り。




今後もきっと、ふいに大きな不幸が訪れそうな予感がしていて、どきどきとしてしまうけれど、ハルヒロたちのルーツや彼らの生き抜いていく姿が何よりも気になるので、のんびり読んでいきたいです。




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