ゆうべによんだ。

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『魔法の色を知っているか?』

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『魔法の色を知っているか?』  森博嗣

魔法の色を知っているか? What Color is the Magic? (講談社タイガ)


前巻までの内容に触れて感想を書いています。
未読の方はご注意ください。





講談社タイガから刊行されている『彼女は一人で歩くのか?』に引き続きWシリーズ2作目。


シンポジウムのため、チベットのナクチュに向かうことになったハギリ。
造られたウォーカロンと人間の違いがほとんどないとされる世界で、ウォーカロンと人間を区別するノウハウを持つハギリは、正体のわからない者たちに身柄を追われる。

チベットでのみ人間の子供が生まれ続けている理由や、その他ウォーカロンに関してハギリを始めとした科学者が専門的な話をしているシーンでは、言葉の端っこだけ掴まえて「なるほど?」と分かった気に。
そんな端っこ齧っただけでも、なんとなく科学者たちと一緒にレベルの高い話題を共有しているつもりになってしまいます……(笑)
SF作品を読んでいる時に感じる、ほんの少しだけ置いてけぼりにされている感じ。
その「ほんの少し」具合に「あり得るかもしれない」という予感を感じ取って、作中で語られている世界観や問題に親近感を覚える。







前回マガタシキ博士から言い渡され、今回のタイトルでもある、『魔法の色を知っているか?』という言葉。
ただかっこいい響きの言葉だと思っていたら、後半、特別な役割を持ち始めて思わずそわそわしてしまいます。

それでもまだ、その言葉の「役割」は理解できても、意味を理解できない。

魔法という言葉とその色がウォーカロンを切り崩す上で、理解する上で何を指すのか。
もしかしたら、邪推するほどの意味はないのかもしれません。




そして何より当のマガタシキという人物について。(作中に倣ってカタカナ表記)
他シリーズは読んだことのないものの、森博嗣作品通して「天才」として異彩な存在感を放っていることは知っていたのですが、今シリーズもその例外ではない。

他シリーズを読んでいないからか、イメージがひとり歩きしていたところに、今回のハギリたちの語るマガタ博士像を聞いて、もはや妖怪じみているとしか思えない……が、割と間違ってないのでは、とも思っています(笑)
並外れた頭脳を持っていることは確からしいのだけれど、彼女の思惑がまったく見えて来ず兎にも角にも「妖しい」というのが私の印象です。

前作にてハギリの出会ったマガタ博士が本当に、本人として100年以上経った作中の世を生きているとしたら、彼女の知力が散りばめられた世界で何を思うのか。

気が付けば小さな研究室で目を覚ますところから始まったこの作品も、たった2巻にしてスケールの大きさが世界どころかその未来にまで関わることになってしまっていて、果てしない。
何よりこの顛末の着地点が気になって仕方がない。





どうでもいいことですが、
チベットのナクチュ。
語感が良くて、事あるごとに心の中で復唱してしまう。


なくちゅ。




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