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ゆうべによんだ。

だれかに読んだ本のことをきいてもらいたくて。

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『シャーロック・ホームズの不均衡』

感想 講談社タイガ 似鳥鶏
シャーロック・ホームズの不均衡』  似鳥鶏

シャーロック・ホームズの不均衡 (講談社タイガ)


似鳥鶏さんの作品の中では、以前に『理由あって冬に出る』を読んだことがあり、想定外で少し後を引くような終わり方がとても印象的でした。
一応シリーズものとして、いくつか続いているらしく続きもいつか読みたいと思っているうちにずるずると……。

なんか、どの作者さんのどの作品に対しても似たように宙ぶらりんな状態ですね、私。
過去の感想記事でも、同じようなことばかり言っているような気がします(笑)





今回の作品はミステリーはミステリーでも、設定は少し変わり種、謎はコンパクトにまとめられていて「食べやすかった」です。
事件により両親を亡くした兄妹、18歳の天野直人と小学生の七海のは、ある日全員のアリバイが成立し、犯人が存在し得ない殺人事件の場に居合わせます。

見事にその謎を解き明かすも、その殺人事件はとある目的のために仕立て上げられたものであり、鮮やかに事件を解決してしまったがために、直人はとある『機関』からその身を狙われることになってしまう。

名探偵のように、世の中で言われる天才のように、ある特定の状況下においては人並みはずれた知能を発揮する人間を捕らえ、非合法的に薬を用いてまでも経済的な発展に生かそうとする『機関』が、日常に埋もれた名探偵をあぶり出すために事件を起こす、というところになるほど、と思ってしまいました。

『機関』のあぶり出しを防ぐために、直人たちは自ら事件解決に臨むのですが、その事件すべてが人を殺害するために行われているのでなく、擬似的に不可能犯罪の状況を作り出すために行われている、というところが。
人ひとりを殺すのにはどんなに不合理でも、そんな状況を作り出すために手段や費用を問わない『機関』。

版元なのできっとなんでもありなんだとは思いますが、伏字等もなく講談社の名前がそのまま、そんな『機関』の手先、下請けのような扱いで登場していて、ちょっぴり笑ってしまいました。
物語の雰囲気は、割とシリアスなのに……(笑)


また、それぞれ短編としてまとまっているので、謎から謎へさくさくととても読みやすかったです。
設定が設定なだけに、一周回って殺害された人に大した感情を抱くこともなく、後半は私の中では本当に事件を演出するための記号としか捉えてませんでした(笑)
亡くなった人の生き様や人柄や立場はどうでも良いから、事件の状況が知りたい、というように。
そういう意味では、本当にパズル的な要素が強いミステリーなのかもしれないです。





今回大きく触れられることはなかったですが、天野兄妹の両親や巻き込まれた事件についても、きっと普通ではない何かが絡んでいそう……と私の中で勝手に想像しています。
そして何より主人公の直人くんと、お世話になっている幸村さんがあんな感じの空気になるとは、微塵も思っていなかったので、何よりその2人がこの先どうかなるのか、ならないのか、それがとても気になる……。





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