ゆうべによんだ。

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『文句の付けようがないラブコメ』

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『文句の付けようがないラブコメ』  鈴木大輔

文句の付けようがないラブコメ (ダッシュエックス文庫)



すっかりライトノベルの棚もじっくりと目を光らせて回るようになった私。


そんな中、帯の「セカイでいちばん泣けるラノベ、開幕」というあおりを受けて、手にしてみることにしました。


実際に泣けるお話かどうかというよりも、そんな切なさだったり悲しさだったりことばにしきれない感情を、どのように表現しているのかとても興味があるのです。

もしかしたら、大切にしたい世界観だったり、劇的なひとことが眠っているかもしれないと思うと、読まずにはいられなくて。







※以下、内容に触れています。ネタバレを避けたい方、未読の方はご注意ください。







神様の生贄として連れてこられた主人公の桐島ユウキが、世間知らずな神様、神鳴沢セカイにプロポーズをする場面から始まるこの作品。


そんな2人の生活が始まる物語の前半は、不器用で大胆なセカイのアプローチをユウキがさらりと交わしてしまい、どことなく面映ゆそうにする可愛らしいセカイの姿が描かれていて、ふんわりとした気分で読むことができました。





そして物語の後半。
セカイが世界の秩序を保つため、世の中の負の側面を見ひとつで受け止めていたことを知ると、物語の前半の感じ方も変わってしまいますよね。


ユウキが改めてプロポーズをした際にセカイが流した涙は、最初、彼女のあどけなさみたいなものを表していると思っていました。

本当に本当にひとり地獄のような日々で、そんな中誰かに愛情を差し伸べられ、つい流れてしまった涙だと考えると

その後の大袈裟なアプローチも、ただ不器用で世間知らず、というだけではなく、それが本当にセカイ自身の等身大の愛情なのだと思うと。


あらすじに「愛の喜劇」にルビが「ラブコメディ」とふられているのですが、抗いようのない現実、セカイが世の中の不条理を受け止め続けるしかないという現実の目の前では、物語の前半はまさに喜劇的なもの以外のなにものでもなくなってしまう。

もちろん、ほっこり楽しいラブコメ、の側面もあるのですが、そんな「愛の喜劇」さえ泡沫のような不安定ですぐに消えてしまうものだと思うと、悲劇と言った方がふさわしく思えてしまうような。



セカイの死に際し、
世界の秩序を保つことと
世界の再構築と
セカイとユウキが繰り返すこと
の相関関係や具体的な構図がまだ細かいところまできっちり理解出来ていないのですが、これから先、2人がどのような結末を迎えるのかとても気になります。



もちろん、その過程も。
どんな出会いを繰り返し、どんな「喜劇」を繰り返し、どんな悲劇に直面し、そして最後に何を選ぶのか。


セカイが転校生として、ユウキの学校へ転校してくる次巻以降、どうなっていくのかな。

どのタイミングで世界の秩序を保つ役割を負っていると気がつくのかな、とか。
夢で見ていたから、夢に出てきた女の子だ!  と思うのかな、とか。



いち読者として、2人の結末を見届けていきたいと思える作品でした。
そして最後には、悲劇的な喜劇を演じるのではなく、心の底から喜べるようなハッピーエンドを。

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