ゆうべによんだ。

だれかに読んだ本のことをきいてもらいたくて。

めちゃくちゃ好き。

2015年の大学読書人大賞、『いなくなれ、群青』に決まりましたね。

 

 

いなくなれ、群青 (新潮文庫)

 

 
 
 
このブログでも著者である河野裕さんの作品についていくつか感想を書いていますが、本当に好きで、今回の受賞すごく嬉しいです。
 
 
 
パステル色の水性絵の具を限りなく薄くのばした中に、鮮やかな色がサッと引かれているような文章の雰囲気がすごく好きで。
今回の受賞を機にたくさんの人がこの本を手に取って、少しでも好きな本について話ができる人が増えると嬉しいな、と思うのです。
 
 
 
 
 
 
河野裕さんの作品はこのブログで感想を書いた『いなくなれ、群青』や「北野坂探偵舎」シリーズの他にも角川スニーカー文庫から出ている「サクラダリセット」シリーズや『ベイビー、グッドモーニング』を読んだんですが、こちらの作品の方が馴染み深い方もいるかもしれません。

 

サクラダリセット  CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY (角川スニーカー文庫)

 

ベイビー、グッドモーニング (角川スニーカー文庫)

 

 

 

 

世間一般的には「ライトノベル」の括りに入るのかもしれませんが、普段ライトノベルを読まない方もこれを機に読んでみて欲しいです。
 
 
サクラダリセット」は特殊な能力を持った人たちの話なんですが、コメディというわけでも、ばたばた敵を倒して行くわけでもなく、登場人物それぞれの能力の付き合い方について丁寧に書いた作品だと思っています。
 
完全な記憶力を持った主人公の少年と、ある期間だけ遡って世界をリセットし、すべてなかったことにできるヒロインの女の子。
リセットによって世界が巻き戻るためヒロインの記憶含めすべて元通りになるのですが、主人公の記憶だけがそのまま残る。
つまり2人の力を合わせれば如何様にも未来を作り変えることができるのですが、過去に能力が原因でとある少女が命を落としてしまいます。
それ以来能力を使うことに臆病になってしまうのですが、優秀な能力ゆえ力を貸して欲しいと周囲の人に頼まれ……。
 
能力が存在しているがゆえに不器用な関係になってしまう少年少女の話。
 
誰かと一緒にいなさい。それだけでいい。隣にいる人が笑うことを、幸せと呼ぶんだ。
何巻のどのページかは覚えてないんですが、この一節がすごく好きです。
 
 
 
 
 
 
それから次に、河野裕さんの作品好きな人にぜひ読んでもらいたい作品があるんです。
雰囲気似ているのできっと気に入ってもらえると思います。
 
まずは三秋縋さんの作品。
私の中で同じ「好き」の箱に入っていたんですが、Twitterでも河野裕さんと三秋縋さんが、お互いの文章似てますよね、みたいなやり取りをしているのを見かけて、なんだか嬉しかったの覚えています。
やっぱり!  と(笑)
 
 
三秋縋さんの作品の中でもとりあえず、『三日間の幸福』をおすすめしたいです。

 

三日間の幸福 (メディアワークス文庫)

あくまでも河野裕さんの作品よりも、いろんなものが剥き出しな文章だと思っています。

Twitterでのつぶやきもすごく好きで、それだけでも作品の雰囲気が伝わると思うので、少しでも気になったら見てみて欲しいです。

Twitterで「三秋縋」というアカウントを探してもらえば見つかると思います。

 

 

 

それから次に、白河三兎さんの作品。

『私を知らないで』

 

私を知らないで (集英社文庫)

 

『プールの底に眠る』

 

プールの底に眠る (講談社文庫)

 

どちらもすごく好きな作品です。

河野裕さん、三秋縋さんの作品と比べると、どうしようもなさ、切なさが色濃い作品だと思います。

 

書店に出向いて、『プールの底に眠る』の冒頭を少し読んでみてください。

確か、眠らないイルカについての話だったと思うんですがこの雰囲気が気に入った方はきっと読み切れると思います。

 

『私を知らないで』と『プールの底に眠る』では、後者の方がちょっと抽象的な話なので、『私を知らないで』の方が読みやすいかな、とは思います。

 

 

 

 

「おすすめな本教えて!」

と言われた時、いつもはその人が好きそうな本なんだろう、と考えておすすめするのですが、完全に私の趣味で選ぶなら上記の作品をおすすめしたいです。

 

 

今回『いなくなれ、群青』が大学読書人大賞を受賞したということで、完全に趣味全開な記事を書きました。

 

同じ作品好き!  とか読んでみました!  という方がいたら、それこそ一晩中語り合いたいくらい。